大阪・枚方市教委、部活でのいじめを認定 「初動と組織の対応に問題」
市教委によると、女子生徒は1年生だった令和2年の1学期から所属する運動部内で複数の部員から嫌なことを言われたり仲間外れにされたりした。3年3月と5月に不登校となり、PTSD(心的外傷後ストレス障害)の診断を受けて6月に市外に転校した。
保護者は2年8月、顧問に被害を相談していたが、校長に対応を申し入れるまで約7カ月放置された。
調査によると、顧問は生徒と話した結果、他の部員と和解したと思い、「いやがらせ」「謝罪済」とする記録を校内で共有。学校として組織対応しなかった。
生徒と保護者は昨年12月、同市に慰謝料など約245万円の損害賠償を求める訴訟を大阪地裁に提訴している。
尾川正洋教育長は今月17日に被害生徒の保護者を訪ねて謝罪。記者会見では「生徒と保護者に多大な心労をかけた。不適切な対応を真摯に反省し再発防止に取り組みたい」と話した。