平和への祈りアリアに込めて オペラ「トスカ」上演、田月仙さん
プッチーニ作曲の「トスカ」は、歌手のトスカと、政治犯の友人をかくまったため、処刑を宣告された恋人の画家、カバラドッシの悲劇を描いた。初演は1900年だ。
田さんは在日コリアン1世の両親を持つ。クラシックの世界では国籍や民族を問われることはないが、「一人の在日コリアン」と自身の内面を見つめ、リサイタルでは「アリラン」など故国の歌を曲目に加えて日本と朝鮮半島を音楽で結ぶ役割を果たしている。
今回の公演は、田さんが中心となって企画した。「この作品は『歌に生き、愛に生き』など珠玉のアリアでも知られる。自由と平和の実現は私たちの普遍的な課題」と田さん。カバラドッシ役は、テノール歌手の樋口達哉さん(29日)と上本訓久さん(30日)。そのほかバリトン歌手の今井俊輔さんらが共演する。料金は5000円から。問い合わせはアイ・エー・ダブル(03・5338・4701)。詳細は田さんの公式サイトで。【明珍美紀】