アンディ・ウォーホルの「モンロー」が240億円で競売へ
今回、出品される「Shot Sage Blue Marilyn(ショット・セージブルー・マリリン)」は1964年の作品で、ウォーホルは1953年の映画「ナイアガラ」のスチール写真からマリリンモンローの肖像画を切り出し、シルクスクリーン作品にした。
この作品は、ニューヨークのウォーホルのスタジオ「ザ・ファクトリー」を訪れた人が額に1発ずつ銃弾を撃ち込んだ、「ショット・マリリン」シリーズの1つとして知られている。
WSJによると、この作品が2億ドルで売れれば、ウォーホル作品が2013年に「Silver Car Crash(Double Disaster)」で記録したオークションの最高額1億540万ドルをはるかに上回り、プライベートセールで記録した最高値に近づくことになる。
この作品の売り主は、チューリッヒのアートディーラー、故ドリス・アマンが昨年亡くなる前に設立した財団で、収益は子供たちのチャリティーに寄付される予定という。
「Shot Sage Blue Marilyn」はオークションで落札される20世紀のアート作品の中で最も高額なものとなり、慈善オークションとしては、2018年に8億3200万ドルで売却されたペギー&デヴィッド・ロックフェラーのコレクション以来の規模となる。
これまでオークションで落札された史上最高額の美術品は、2017年に4億5000万ドルで落札されたレオナルド・ダ・ヴィンチの「サルバトール・ムンディ」だ。WSJによると、この作品の買い手は、サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子であることが、米国の情報機関によって特定されたという。
ウォーホルの色鮮やかなポップアートは、世界で最も認知度の高いアート作品の一つであり、1962年のモンローの急逝後に完成した彼女の肖像画シリーズは、彼のキャリアを代表する作品として知られている。
モンローを描いた9枚のシルクスクリーン作品のうちの一つは、不動産業の大富豪ハリー・マックローとその元妻のリンダが所有していたが、2018年に離婚した夫妻が昨年、サザビーズの競売に出品し、4740万ドルで落札されていた。