富雄丸山古墳 盾形銅鏡、鮮やかな文様浮かび上がるか
同研究所ではこれまで、古墳出土の銅鏡などについて3次元レーザー測量を実施。邪馬台国(やまたいこく)の女王・卑弥呼(ひみこ)が中国王朝から譲られたともいわれる三角縁神獣鏡(さんかくぶちしんじゅうきょう)をはじめ、古墳時代の銅鏡の精緻な文様構成などを分析し、さまざまな成果を上げている。
今回の盾形銅鏡についても、文様の詳細な構成や他の古墳で出土した鏡との比較ができれば、どのような方法で作られたかルーツに迫る成果も期待される。一方、長さ237センチの国内最大の鉄剣はすでにX線撮影が行われ、剣身が曲がりくねった状態を確認。さらに粘土を除去するなどして観察し、詳細を調べる。
岡林孝作副所長は「応急処置をしながら材質や付着物などのデータをとる。国宝になってもおかしくない遺物を守ることを最優先したい」と話している。
発掘現場の公開は28日午後0時半~3時と29日午前10時~午後3時。盾形銅鏡などが見つかった粘土槨を中心に見学できる。盾形銅鏡と蛇行剣は保存処理中のため、公開されない。