【着物コーデ】雲や波の「雲水模様の着物」で春めく軽やか洗練コーデ
波や流水、露、そして変化形として雲や霞など、水に関連する模様は、夏の装いに涼感を与える役割も大きい一方、その透明感や角のない輪郭、動的な軽やかさは、季節問わず装いに洗練された印象を与えます。
今回ご紹介するのは、春めく心とともに軽やかに装いたい雲水模様の着物を主役にしたコーディネートです。
撮影=長友善行 水田 学(NOSTY) ヘア&メイク=小澤麻衣 光倉カオル(ダイナミック) 着付け=奥泉智恵 石山美津江 モデル=細谷理紗 熊沢千絵 撮影協力=BAR S 八芳園
『美しいキモノ』2022年春号・2021年冬号
加賀友禅ならではの落ち着いた水色地に瑞雲を描いた小紋。瑞雲は吉兆とされる縁起のよい柄で、その表し方によってゆかしくもモダンにもなりますが、ここでは丸みが強調され朗らかな雰囲気。春の浮き立つ気持ちにも寄り添います。こうした無地場の多い古典柄の小紋は、帯次第で気軽にもやや格調高くも装え重宝するでしょう。
着物と帯(加賀友禅の店 くろかわ tel.082-433-2331) 着物制作(東藤 肇 ) 帯〆(衿秀 tel.075-221-8706) 帯あげ(渡敬 tel.075-221-1708) バッグ(ヴァレクストラ/ヴァレクストラ・ジャパン tel.03-5615-2379)
撮影=水田 学(NOSTY)
澄んだレモンイエローの地に源氏貝を飛び柄に配し、たゆたう波模様を添えた小紋です。爽やかな水色地に笹文の袋帯を合わせ、ペールトーンで揃えたコーディネート。着物の柄の水色と帯の地色が呼応して、模様も色も清らかな、洗練された装いに仕上がりました。
心身とも重装備を解いて動きだすとき。変化に富んだ雲水模様は、冬から春への開放感を表すのに、じつは最適といえるかもしれません。