信長の焼き打ち逃れた? 延暦寺の仏像内部に「鎌倉末期」の墨書
14体の仏像は、いずれも高さ約90センチの寄木造り。延暦寺は根本中堂の大改修に並行して安置されている仏像の修理も進めている。修理のために仏像を解体した際、十二神将立像の内部から、正慶元(1332)年という年号や、僧侶・栄賢、仏師・頼弁などの名前が記載された「墨書」が見つかった。
修理が完了した仏像は比叡山国宝殿で特別展示している。7月23日~9月4日は大津市の市歴史博物館で開かれる、伝教大師最澄没後1200年記念展「仏像をなおす」で十二神将像と解体中の仏像が展示される予定。延暦寺は「焼き打ちを逃れた貴重な仏像をぜひ見に来てほしい」としている。【菅健吾】