競技かるた、至高の闘い 名人vsクイーン…川瀬六段が1枚差勝利
区によると、明治時代、同区本郷にキャンパスを構える東京帝国大学(現東京大)の学生が初めてかるた競技の会を作ったことから、同区は競技かるた発祥の地と言われている。イベントは区が競技かるたの魅力を伝えようと、初開催した。
川瀬六段と山添八段はこの日が初対戦。静寂な空気の中、読み手が上の句を読み始めると同時に勢いよく手が伸び、会場には畳をたたく音が響いた。対決は激しい競り合いになり、僅差で川瀬六段が制した。
対戦後、川瀬六段は「お互いに中盤までミスもあったが、最後は良い試合になったのでほっとしている」と笑顔を見せた。山添八段は「最後まで食らいつくことができた。ミスもあったので、まだまだ精進しないといけない」と気合を入れ直した。
この日は区と全日本かるた協会(同区)が競技の普及に向けて連携を深めていくための協定も結んだ。締結式で成沢広修(ひろのぶ)文京区長は「かるたの街を区民の民さんと一緒に盛り上げていきたい」と話し、同協会の松川英夫会長は「協定を結べるのはうれしいと同時に光栄な思い」と喜びを語った。【小林遥】