【インタビュー】イケムラレイコによる、ガラス彫刻と絵画のダイアローグ。
ブルー、イエロー、赤、グリーン、白……それぞれの彫刻が自ら発光しているかのように色彩を放ってそこにある。あまりにも美しい色彩そのものがポツポツと空間に灯っているようで、全体がひとつの色のコンポジションのようにも見える。
「私にとって大事なのは、ガラス彫刻の影です。ほんの少し浮かせて台座に置かれた彫刻の際の部分に、色のグラデーションの影が出ます。シルエットがまるで風景のようでしょう? これまでもずっと『見えないものをどうやって見えるものとして表すか』ということが、私の作品づくりにおいて重要な命題でした。ガラスの内側にコンパクトに潜んでいる光や、透明性が醸し出す世界を、今回はガラス彫刻をインスタレーションすることで可視化したかったのです」