アートフェア「RE:FACTORY」の仕掛け人が語る、ビジョンと感触
2022年5月にはリアルイベントとしてアートフェスティバルを恵比寿で開催し、そして2023年3月3日から5日にかけてアートフェア『MEET YOUR ART FAIR 2023 「RE:FACTORY」』を東京の天王洲・寺田倉庫で行った。
イベントの主催者であるエイベックス・クリエイター・エージェンシー代表取締役社長の加藤信介、そしてメインアーティストでありアーティスティック・ディレクターを務めた大山エンリコイサムに、「RE:FACTORY」のビジョンと終了後の感触を訊いた。
──「MEET YOUR ART」というプロジェクト、そして恵比寿で開催したアートフェスの「MEET YOUR ART FESTIVAL 2022 “New Soil”」については、以前もインタビューさせていただいていますが、今回はアートフェアとして「RE:FACTORY」というネーミングに込めた思いを教えて下さい。
加藤信介(以下、加藤):「FACTORY」はアンディー・ウォーホルがNYで創作活動を行っていたスタジオで、多様な人が集まるサロンのような場所としても機能していました。そこで人が繋がり、新しいカルチャーを生み出していた、そんな場所でした。そのさまは、僕らがエイベックスで「MEET YOUR ART」をやっている根幹と重なる部分があると感じていたんです。
エイベックスが音楽やエンタテインメントを事業のコアにしながらアートにも取り組むのであれば、アートはアートだけと考えるのではなく、音楽やファッションという隣接するカルチャーとの関わりあいのなかでアートを見せていくということをしなければ、僕らがやる意義があまりないなと思っていて。「MEET YOUR ART」では音楽が好きな人やファッションに興味のある人にアートに触れてもらうという導線設計をすごく大事にしてきました。
そんな精神性を具現化していたウォーホルの「FACTORY」に共感し、その姿をあらためて、ということで「RE:FACTORY」というネーミングにしました。