《硝子の茶室「聞鳥庵」》がついに直島へ。〈杉本博司ギャラリー 時の回廊〉オープン!
〈ベネッセハウス パーク〉を訪れると、まず出迎えてくれるのは、1階レセプションに飾られた1977年の写真作品《華厳の滝》だ。この作品は、のちに杉本の代表作「海景」が生まれるきっかけとなったものでもある。
杉本のルーツをたどるような展示は地下へと続き、《松林図》や「建築」シリーズなど以前から飾られていた作品に加え、今回、新たに「ジオラマ」など初期の写真シリーズが加わった。さらに《護王神社》の模型も設置されている。
ラウンジは新素材研究所が改修し、家具も新たにデザインした。最新の写真作品となる「Opticks」や彫刻作品《プリズム》が展示されるラウンジには、”家具の彫刻化”を試みたという杉本が、「三種の神樹」と名付けた特殊な古木を用いたテーブルを配置。
ラウンジスペースとして拡張された隣室には、海岸に捨てられた車のパーツを撮影した「On The Beach」シリーズが展示されている。奥には、窓越しに見える《硝子の茶室「聞鳥庵」》の扁額が飾られ、ここから屋外スペースへと誘われる。