10年後に日本人留学生50万人、受け入れは40万人 政府目標示す 教育未来創造会議
文部科学省などのデータによると、日本人学生の海外留学は年間20万人程度、外国人留学生の受け入れは年間30万人程度で推移。しかし、新型コロナウイルス禍の影響でここ数年は大きく落ち込んだ。国の国際競争力を高めるために、政府は世界で活躍できる高度人材の育成・確保が不可欠と判断。留学に関する今後10年の目標を明確化した。
日本人学生の海外留学では、中長期留学者の割合を増やすなどして、量とともに質の向上を目指す。高校から大学院まで、各段階で留学を充実させ、留学後には、通年・秋季採用やインターンシップ拡充といった多様な就職機会が提供できるようにする。
外国人留学生に関しては高度人材が国内に定着するよう、就職支援や関連する在留資格制度の改善を進める。また、現状では海外留学生の出身が一部の国・地域に偏っていることから、多様化を目指す。グローバル人材の育成などに取り組む大学の新たな認定制度を創設するなど、大学の国際化も後押しする。
5月に開催される先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)では参加国に政府の方針を伝え、留学の充実に結び付ける考え。