圧政下の市民の姿、映画に ミャンマーの監督ら匿名で
自宅でピアノを弾いていた女性は「民主主義を!」という人々の声を聞いてデモに加わるが、そのさなかに発砲音が響き、地面に血が広がる。別の女性は手荷物だけで隣国タイに脱出、残した家族を思い手記を書く―。
映画は、10本の短編フィクションと、クーデター当日以降のミャンマーの様子を捉えた交流サイト(SNS)への投稿映像で構成した。実話を基に抵抗する市民の姿を描いたフィクションには、人々の絶望や孤独が刻まれる。投稿映像には市民が連行されたり、暴行されたりする様子が記録されており、それらを境目なく、つないで見せることで状況の厳しさや切迫感を表現している。