ルイ・ヴィトンの文化と食が花開くパリの新名所へ! 約1年におよぶ限定イベントが開催中。
今パリを訪れるなら、見逃せないイベントが『LV DREAM』だ。セーヌ川に面した展覧会場は昨年末よりオープン。ルイ・ヴィトンの160年以上にわたるクリエイションに多大な影響を与えてきた、各時代のアーティストたちとの革新的なコラボレーションが一堂に会する。併設のカフェ&チョコレートショップでは〈シュヴァル・ブラン パリ〉のシェフパティシエ、マキシム・フレデリックとのコラボによるスタイリッシュなスイーツが楽しめる。
メゾンのコラボ史を巡る9つの展示室は、それぞれに趣向を凝らし、来場者をLVワールドへ導く。導入部では、アレックス・カッツほか現代アーティストが描く創業者ルイのポートレート作品とともに、ダミアン・ハーストが蝶を描いた《メディカル・キャビネット》にも目を奪われる。
続く「オリジンズ」と名づけられた展示室では、旅の用途に特化した初期の卓越したデザインとともに、現代のクリエイションを並列して展示。ベッドに早変わりする《ベッド・トランク》(1892)や、フランク・ゲーリーがデザインした香水瓶とボトルバッグ(2022)など、時を超えて継承する独創性と高い技術に、思わず感服。展示室「アート・オン・シルク」は、スカーフというキャンバスに描かれたアートが並ぶ。ソル・ルウィット、ジェフ・クーンズ、磯崎新など、分野を超えて才能を起用する姿勢が見事だ。
そしてその驚きは、続く川久保玲とのカプセルコレクションの展示へ。さらに、綺羅星の如く並ぶ著名クリエイター(シンディ・シャーマンやカール・ラガーフェルドなど)によるモノグラムの再解釈デザインへと続く。ほかにも草間彌生と村上隆の強烈な個性を伝統の上にポップに花開かせたレザーグッズの展示、現代アーティストとの近年のコラボ作の展示など、身も心もLVアートに浸った後には、甘いものが欲しくなる!