国際女性デーであらためて考えたい、アートとジェンダー
インタビュー・対談
現代美術作品でジェンダー、フェミニズムを語る意味。作家・碓井ゆいインタビュー(2019年6月29日公開)
社会で見過ごされてきた出来事や歴史をリサーチし、女性の立ち位置、既成の視点を問う作品を手がけてきたアーティスト・碓井ゆい。ジェンダーの不均衡、慰安婦問題、オリエンタリズムを内面化することへの違和感などをテーマに作品を制作する碓井に、ひとりのアーティストとしていかに社会的な抑圧と向き合い、作品制作を行ってきたのかを聞いた。
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小田原のどか×百瀬文 対談 前編/後編(2019年11月30日/12月1日公開)
彫刻家であり彫刻表象の研究者でもある小田原のどかと、被写体と鑑賞者の関係の非対称性を問い直すような作品を手がけてきた百瀬文。ふたりが、前編では女性のアート・コレクティブについて、後編ではジェンダーを取り巻く「実践」について、各々の実体験や創作の経験を交えながら対談した。
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現代美術界の性差の原因と、これからの美術館について。藪前知子インタビュー(2019年6月20日公開)
美術館におけるジェンダーバランスの実態はどうなっているのだろうか。東京都現代美術館の学芸員である藪前知子は、美術館が女性の多い現場であることは、非正規での雇用が多いことも影響していると語る。美術館を取り巻くジェンダーの問題や、それを踏まえたうえでの学芸員としての心構えなどを藪前に聞く。
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「若い女性だったわたしたちが行った表現は、『戦略』ではなく『戦術』的だった」。インタビュー:長島有里枝(2021年9月26日公開)
90年代半ばに家族と撮影したヌードポートレイトの作品で脚光を浴び、現在まで作品を通じて常に女性と家族、女性と社会の関係性を問い直してきた 長島有里枝。90年代当時、「女の子写真」というカテゴリーの当事者として悔しさを感じた長島が、今日までフェミニズム的実践を続ける背景に迫るインタビュー。
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ユーモアと風刺で美術界の問題を暴き出す。ゲリラ・ガールズインタビュー(2021年2月7日公開)
アングルの《グランド・オダリスク》の裸婦がゴリラのマスクをつけ、裸婦像が多く展示されているメトロポリタン美術館に怒りをぶつける作品《メットに入るには、女性は裸にならねばならないの?》(1989)。本作を制作したのは、1985年にニューヨークで誕生したゴリラのマスクをかぶる匿名のアクティヴィスト集団、ゲリラ・ガールズだ。政治の腐敗、性差別、人種差別を暴き出す原動力を聞いた。
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なぜ、社会に「違和感」を問いかけることは重要なのか? 雑誌『IWAKAN』の編集チームに聞く(2021年12月27日公開)
ジェンダー問題に焦点を当てたクリエイティブスタジオ「REING」によってプロデュースされ、様々な「常識」に違和感を抱く人たちに寄り添うということから発想された雑誌『IWAKAN』。広く世のなかの「違和感」を抱く人たちに寄り添う編集チームにインタビューを行った。
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いま、ヘルムート・ニュートンを振り返る意味とは? 映画『ヘルムート・ニュートンと12人の女たち』監督インタビュー(2020年11月23日公開)
今年生誕100年を迎えたファッション写真の巨匠、ヘルムート・ニュートン。その人生と作品を、12人の女性の視点から紐解くドキュメンタリー映画『ヘルムート・ニュートンと12人の女たち』の監督へのインタビューでは、女性の身体を撮るということについて、現代の目線から語られている。
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西洋美術史にいない“女性”を描きたかった。エミリー・メイ・スミス インタビュー(2019年10月10日公開)
象徴主義、シュルレアリスム、ポップ・アートなど美術史における絵画のムーブメントに敬意を表しながら、社会的・政治的メッセージを込めた作品を制作するエミリー・メイ・スミス。「西洋美術史における女性の描かれ方への懐疑、女性を取り囲む様々な表象、そしてフェミニズムの観点に根ざした世界観」を描こうとする彼女の創作に迫る。
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インサイト
統計データから見る日本美術界のジェンダーアンバランス(2019年6月5日公開)
世界経済フォーラム(WEF)による2018年度版「ジェンダー・ギャップ指数」で、日本は「調査対象の149ヶ国中110位」という低順位であることが明らかになった。本記事では、社会学者の竹田恵子が、編集部が独自に調査した資料をもとに、比較対象となる資料を一部加えながら、統計データから日本アート界のジェンダー構造を浮き彫りにする。
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著名アーティストの#MeTooに美術館はどう対応すべきか? チャック・クロースの事例から考察する(2018年6月6日公開)
巨大なポートレートを描くことで知られるアメリカを代表するスーパーリアリズムのアーティスト、チャック・クロース(1940~2021)。2017年12月、ニューヨーク・タイムズなどによって、クロースが複数の女性に対するセクシャル・ハラスメントを行っていたことが明らかにされ、大きな注目を集めた。この騒動に対し、美術館はどのような反応を示したのか?
クロース作品を多く所蔵するウォーカー・アート・センターがとった行動を中心に考える。
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レポート
「性差」はいかにつくられてきたのか? 国立歴史民俗博物館で「性差(ジェンダー)の日本史」を見る(2020年11月1日公開)
性差(ジェンダー)が日本社会の歴史のなかでどんな意味をもち、どう変化してきたのか。その変遷を280点以上の資料を通して問う歴史展示「性差(ジェンダー)の日本史」が、2020年に国立歴史民俗博物館で開催された。展覧会のハイライトをあらためて振り返りたい。
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展覧会レビュー
女性だけのものではないフェミニズムに向けて。高嶋慈評「ぎこちない会話への対応策─第三波フェミニズムの視点で」「フェミニズムズ/FEMINISMS」
(2022年2月3日公開)
金沢21世紀美術館で同時開催されたふたつの美術展。長島有里枝がゲストキュレーターを務める「ぎこちない会話への対応策─第三波フェミニズムの視点で」展と「フェミニズムズ/FEMINISMS」展について、美術・舞台芸術批評の高嶋慈が双方を比較検討しながら、フェミニズムに立脚した展示の目指すべき地平を探る。
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「女性作家」がジェンダーを語るとき。不均衡へ問いを 高嶋慈評「彼女たちは歌う Listen to Her Song」展(2020年10月28日公開)
2020年に開催された「彼女たちは歌う Listen to Her Song」展は、東京藝大「I LOVE
YOU」プロジェクト2020の一環として、11人の女性アーティストが参加。荒木夏実によるキュレーションのもと、性や種、場所や時代を超越した新たな関係性を探求し、表現によって浮かび上がらせることを試みる展示だった。本展について、高嶋慈がレビューする。
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「歌う」から「語る」へ。小田原のどか評「彼女たちは歌う Listen to Her Song」展(2020年10月17日)
11人の女性アーティストが参加した「彼女たちは歌う Listen to Her
Song」展について、小田原のどかがレビュー。小田原は展覧会のみならず、開催後も継続的に続いているZINE「彼女たちは語る」についても取り上げ、いまを生きる作家が問題提起をしたことの重要性を指摘している。
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女性器が「選ばれない」世界で。小田原のどか評「遠藤麻衣×百瀬文 新水晶宮」(2020年7月24日公開)
身体と演じること、眼差しと欲望、セクシャリティとジェンダーについて、多様な角度からアプローチを重ねてきたふたりのアーティスト、遠藤麻衣と百瀬文。ふたりが、男と女、自然物と人工物などに二分されることのない、新たな性のあり方を探った展覧会が「遠藤麻衣×百瀬文
新水晶宮」(TALION GALLERY)だ。依然として強い性差別やジェンダーギャップが残る世界の現状を踏まえ、小田原のどかが本展をレビューした。
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定義することなく、多義的であること 布施琳太郎評「サイバーフェミニズム・インデックス」展(2021年3月10日公開)
デザイナー/研究者のミンディ・セウとニューミュージアムの共同によって開催されたオンライン展覧会「サイバーフェミニズム・インデックス」展は、1990年以降のサイバーフェミニズムのプロジェクト、ソース、参考文献をひとつのサイト上に収集・引用し、展示するものだ。このインデックスの重要性について、布施琳太郎がアーカイヴの観点から広く問う。
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過去のニュース
ギャラリーストーカー被害や館長からの性的強要も。表現の現場におけるハラスメントの実態とは?(2021年3月24日公開)
近年、アートを含む様々な表現の現場におけるハラスメントが次々と明るみになるなか、初めてその実情を本格的に調査するアンケートが2020年12月から翌年1月にかけウェブアンケートフォームを通じて行われ、その結果が『「表現の現場」ハラスメント白書2021』として公開された。
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「表現の現場調査団」が表現の現場におけるジェンダーバランス調査の中間報告を発表。美術、文学、演劇、映画における男女不均衡が改めて顕著に
(2021年12月9日公開)
表現に携わる有志によって設立された「表現の現場調査団」が、団体の活動報告および現在進行中のジェンダーバランスについての調査中間報告を実施。美術、文学、演劇、映画の各表現の現場におけるジェンダーバランスの不均衡が明らかになった。その具体的な内容を抜粋してお届けする。
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プラド美術館が常設展を見直しへ。女性作家を重視し、ジェンダー問題研究にも助成金(2021年1月26日公開)
昨年、ディエゴ・ベラスケス、フランシスコ・デ・ゴヤなどヨーロッパの古典美術作品を多く所蔵していることで知られるスペインのプラド美術館が常設展を再編成。女性や非ヨーロッパのアーティストの作品により焦点を当てる方針を打ち出した。
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3位は「#metoo」。美術界でもっとも影響力のある人物「Power 100」の2018年ランキングが発表(2018年11月9日公開)
イギリスの美術誌『ArtReview』が2002年より発表している「Power
100」。これは、その年の現代美術界でもっとも影響力のある人物100名を順位付けしたもので、毎年のアートシーンを振り返るものになっている。2018年の「Power
100」は3位の「#metoo」が注目を集めた。例年はギャラリスト、アーティストらがトップ3に名を連ねるなか、ひとつの動向がランクインするという異例のケースになった。
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ピカソによる女性の扱いに抗議。スペインの美術教授らがピカソ美術館でサイレントデモ(2021年6月11日公開)
キュビスムの大家であるパブロ・ピカソの女性に対する扱いに抗議するため、スペインの美術教授であるマリア・ロピスとその学生たちが、昨年6月にバルセロナにあるピカソ美術館でサイレントデモを行った。参加者たちは「Picasso,
women abuser(ピカソ、女性虐待者)」「Picasso, la sombra de Dora
Maar(ピカソ、ドラ・マールの影)」と書かれたTシャツを着て美術館を訪ねている。
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