初防衛か返り咲きか…藤井竜王VS広瀬八段、竜王戦七番勝負7日開幕
――事前の挑戦者予想は外れました。
藤井 かなり踏み込んだ予想をしてしまいました(苦笑)。広瀬八段は竜王戦でも実績のある実力者なので全く意外ではありません。
――広瀬八段の本戦での戦いぶりはいかがでしたか。
藤井 中終盤の難解な将棋が多く、その中で勝ち抜いてこられた。持ち時間の配分を含め、全体的な立ち回りが素晴らしかったです。
――広瀬八段の印象は。
藤井 序盤はオーソドックスな指し方を好まれて、中盤でうまくバランスを取って終盤で抜け出す指し方を得意にされている印象です。中盤の戦い方でいうと、自分は結構受けに回る展開が多いですけど、広瀬八段は中盤でも攻めを意識されていることが多いのかなと思います。
――最年少での棋戦優勝を果たした2018年の朝日杯決勝が、広瀬八段との初手合でした。そこからご自身が成長したと思う部分は。
藤井 具体的には難しいですけど、序中盤の判断で、以前より細かくと言うか、精度高く考えられるようになってきたところは成長できたのかなと思います。
――昨年のタイトル戦は豊島将之九段との連戦でしたが、今年は全て異なる相手。違いはありますか。
藤井 戦型選択に関しては共通しているところが多いので、去年と変わらず臨めています。相手に合わせて、こちらが作戦を練るということはありません。
――戦型予想は。
藤井 そこは広瀬八段次第でしょうか。基本的には今までと同じ居飛車の展開になると思います。
――七番勝負の楽しみは。
藤井 第3局の富士宮市、第4局の福知山城、第5局の宮地嶽神社は初めて訪れます。どんな景色やご当地グルメと出会えるか楽しみです。