ハサミと櫛の技術職 「ヘアカット」は人の何を変えるのか?
未開拓の日本の可能性を世界と繋ぐことをミッションとするKitchen & Companyの代表・中道大輔がナビゲートするPodcast「VISION TO THE FUTURE」とForbes JAPANがコラボレート。国内外で活躍する“視点”のあるゲストとともに、考え、発信していく。
Vol40配信は、前回に引き続き美容室業/イノベーション研究家 朝吹大がゲスト。美容によるイノベーションを研究する朝吹は、髪を切ることは人に人生を再生する力を与えると言い、その技術を授けることで貧困に苦しむ国の人たちを救えると考えている。
中道:引き続き、美容業、イノベーション研究を行う朝吹大さんをお迎えしています。前回のニューヨークの話も、いろいろな国で髪の毛を切ることでその国のカルチャーを体験したという話も面白かったです。
ニューヨークで10年過ごされて日本に帰られた時、日本にアジャストするのに時間がかかりませんでしたか。
朝吹:そもそもアメリカに行くまで、日本にアジャストしているのが大変でした。ニューヨークに行って、やっと自分は普通だったのだと思えたぐらいなので。でもニューヨークから帰ってきた時は、日本が国際化しはじめていたので楽しかったです。
中道:日本に帰ってきて、やっぱり日本は良いなと思うことはありましたか?
朝吹:あんまり思わなかったですね。中道さんはロンドンから帰ってきた時思いましたか?
中道:食事に関してはよかったと思いました。ロンドンの食事はまずかったので。
朝吹:ニューヨークは高いお金を払っても美味しいものを食べたい人がたくさんいるので、料理の素材はバンバン空輸されてくるし、例えばフランス料理のシェフもフランスで働くより儲かるのでニューヨークに来ます。だから日本料理でもイタリア料理でも、お金さえ払えばある程度のクオリティのものが食べられます。僕はそこまでグルメではないから、途上国ではそこで食べられるものを食べて満足しますけど。
中道:ニューヨークはお金がしっかり稼げるから良い人材がどんどん揃うのでしょうね。