「セクハラで不快」1割増の424人 千葉県教委、昨年度の公立校児童・生徒の実態調査
調査は、千葉市立学校を除く全ての県内の公立の小中学校、高校、特別支援学校などに在籍する児童・生徒や職員を対象に実施。児童・生徒には「学校生活アンケート」として行った。
セクハラと感じて不快だったと答えた児童・生徒424人の内訳は、高校が172人(3年度と比べて2人減)、特別支援学校が10人(同5人減)だったのに対し、中学校が164人(同28人増)、小学校が78人(同22人増)となった。
具体的には、「不必要に体に触られた」が小中学校と特別支援学校、高校の合計で141件。「容姿などの身体的な特徴を話題にされた」が73件、「性的な話・冗談をいわれた」が54件、「『男のくせに』『女のくせに』などといわれた」が46件-と続いた。
場面としては「先生との会話の中で、腕を軽くたたいたりするなどのボディータッチがあった」「特定の児童の容姿を褒める先生がいる」などの声があった。
その一方、セクハラ以外のハラスメント(嫌がらせ)を受けて不快だったと答えた児童・生徒の数も増えている。4年度は1082人と、3年度(732人)と比べて5割近く増加した。「性格や能力を否定されるようなものの言い方をされた」「先生が大声で怒鳴ったり、乱暴な言葉を発したりする」といった回答が多かった。
県教委の担当者は「児童・生徒への啓発に力を入れてきたことで子供たちがハラスメントに気付く場面が増えている」とした上で、「ハラスメントと思われる教員の接し方に課題がある。意識改革を図っていく」と述べた。