『情報番組にコメンテーターはいらない? マンネリ気味の“ワイドショー化”と問われるMCの力』へのユーザーの意見まとめ
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■NHKに始まった報道のワイドショー化 差別化競争から各局横並び状態に
情報番組におけるコメンテーター起用は、報道のワイドショー化から寄与している。報道の歴史は放送開始とともにあるが、今日に続く“ワイドショー”化は1970年代頃に始まった。
「その元祖と思われるのが1974年、NHKで放送開始した『ニュースセンター9時』です」と話すのはメディア研究家の衣輪晋一氏。「ラジオと違い、テレビでは映像を送れる。そうしたテレビが持つ特色を生かそうとして、より一般視聴者層にニュースをより興味深く、テレビらしいわかりやすさでお届けしたい想いでスタートしたと聞いています」(同氏)。
いわゆる報道番組の改革だった。それまでになかった文化・芸能ニュースを盛り込むほか、長嶋茂雄を引退試合の直後に招くなど、“テレビ”らしい作りを模索。これに各局も追従していき、『アフタヌーンショー』などで“ワイドショー”のノウハウを豊富に持ったテレビ朝日が『ニュースステーション』(1985年~)で上塗り。メインキャスターの久米宏の手腕により、報道番組に“トーク”を持ち込むというさらなる変革をもたらした。
90年代に入ると、社会・経済以外の、芸能や生活ネタを扱うソフトニュースの割合が徐々に増え、報道番組とワイドショーのボーダレス化が加速。今日においては、『NEWS ZERO』(日本テレビ系)のようにテレビ局の報道班とバラエティ班が共同チームで制作している番組が多数あるほか、『ワイドナショー』(フジテレビ系)や『サンデー・ジャポン』(TBS系)のように、社会的なニュースも取り上げながらもバラエティとして完全に成立させていたり、『ラヴィット!』(TBS系)に至っては、「ニュースを一切扱わず、ワイドショーのような番組にもしない」という姿勢を打ち出したりと、情報番組のジャンルはさらに複雑化している。
「やがて“ワイドショー”は倫理的に逸脱しかけたスキャンダル、報道被害など悪いイメージがついたため“情報番組”と呼ばれるように。テロップや効果音・BGMの多用、タレントのゲスト演出は定番化し、芸能関連だけでなく社会・経済ニュースについても、芸能人にコメントが求められるようになっていきました」(同氏)次ページは:■いつしか“ニュース討論番組”になっていた『バイキング』 コロナ禍で募った不信感前へ123次へ1/3ページ