「種子だけに趣旨が」。保良雄の個展がライトシード・ギャラリーと空き地で開催へ
」の後期に参加し、大きな注目を集めたアーティスト・保良雄(やすら・たけし)。その個展「種子だけに趣旨が - this ground is still
alive in Jingumae」が、ワタリウム美術館地下のライトシード・ギャラリーと、ワタリウム美術館前の空き地で開催される。会期は6月16日~7月25日。
保良はテクノロジー、生物、無生物、人間を縦軸ではなく横軸でとらえ、存在を存在として認めることを制作の目的としているアーティスト。フランスと日本を拠点に活動しており、2018年にポートランドのアーティスト・イン・レジデンス「END
OF SUMMER」に参加。2020年にÉcole nationale supérieure des beaux-artsを修了した。
「Reborn-Art Festival
2021-22」では、復興祈念公園エリアの空き地を舞台に、あえて掘り返し、種子を蒔き、耕す行為によって「まだ生きている土地=インディペンデントな農園」を蘇らせる作品《This
Ground is still alive》を発表した。
本展は、そのアーカイヴであると同時に、そこから発展的に生み出されるドローイング、写真、陶器、音響、苗などによる新作を発表。また、被災を経験した北の土地から、東京の土地に場所を移して農園をつくるという試みも同時に進められる。
ワタリウム美術館前空き地で栽培される野菜、地中からの出土品なども「土の中にいつからか住んでいた物」として作品化され、展示されるという。なお、奄美大島の泥染にオリジナル・プリントが施された限定Tシャツや、野菜の苗を地方から都市に移送する際に収録された「音」をもとにしたアートピースなども制作/販売される。