東大「人間は勉強怠れない」チャットGPTで注意喚起
東京大は今月3日、学内向けサイトにチャットGPTなどの生成系AIに関する見解を掲載した。AIが登場したとしても「人間自身が勉強や研究を怠ることはできない」と強調。リポートなどは学生本人が作成することが前提とし、教員側にはヒアリングや筆記試験を組み合わせて本人作成かを確認する必要があるとした。
ただ、見解の中には「まず皆さん自身で使ってみるのが良いと思います」という呼びかけも。授業や研究での有効活用に向けた議論を始めているという。
東北大も3月末にAI活用による著作権侵害や誤情報が含まれる可能性などを指摘した留意事項をまとめた。授業によっては使用禁止や制限を設けるなどとしたが、「AIの利用を完全に排除することは現実的ではない」とも言及した。上智大はリポートや論文への活用禁止を文書で明示し、発覚すれば厳格な対応を行うとしている。
一方で積極的に授業で取り上げる大学も。甲南女子大文学部メディア表現学科は、新年度からチャットGPTを活用して授業の進め方を考えるグループワークを計画している。AIの活用方法を理解し、情報ツールとして使いこなす能力を身につけることを目指すという。