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『脱税の「鬼滅の刃」制作会社社長が本人尋問で“驚きの発言” アニメ業界の構造的問題が明らかに』への皆さんの反応まとめ
2021-12-16
『脱税の「鬼滅の刃」制作会社社長が本人尋問で“驚きの発言” アニメ業界の構造的問題が明らかに』への皆さんの反応まとめ

劇場版はコロナ禍にもかかわらず大ヒットを記録した「2020年6月に脱税容疑で告発されて以降、新規のアニメ制作の仕事を受けておらず、それ以前に受けた仕事を続けています。(告発後に)経営面の問題はなく、オファーは多数いただいていますが、最初から赤字と分かっているアニメの仕事を受けるのはもうやめました」
【写真】本当に「鬼滅の刃」を造ってしまった刀鍛冶 日本映画の興行記録を塗り替えるメガヒットを記録した、2020年公開のアニメーション映画『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』。その制作会社であるユーフォーテーブル有限会社(登記上の本店は東京都中野区、実質本店は同杉並区)と、同社創業者で社長の近藤光被告(52)が法人税法違反などの罪に問われた脱税事件で、東京地裁は12月10日、被告に懲役1年8カ月、執行猶予3年、同社に罰金3000万円の有罪判決を言い渡した。
 これに先立つ11月1日の第2回公判の本人尋問で近藤被告から飛び出したのが、冒頭の衝撃的発言である。社会現象になるほどの大ヒット作を世に送り出しながら、クライアント(発注元)からの新作の制作申し入れを断っていると公言したアニメ業界の新たなカリスマは、脱税の罪を認めた自身の公判廷で何を語ったのか。現金を少しでも確保しておきたかった 近藤被告は都内の私大工学部を卒業し、東京ムービー新社(現:トムス・エンタテインメント)などでアニメ作品の制作進行を務めたあと、30歳の2000年10月にユーフォー社を設立して社長に就任。テレビ、劇場、ゲームなどのアニメ作品の企画・制作を中心に、飲食店や映画館の経営、それにアニメ関連グッズの小売り・通信販売やイベント開催に至るまで、自社のアニメ作品に関連する事業を幅広く手掛けている。
 また、自身の出身地である徳島県徳島市で年2回開催されるアニメ・ゲーム関連イベント「マチ★アソビ」では、19年3月上旬に東京国税局査察部の強制調査を受けるまでの約9年間、企画・プロデュースを担当し、現在もイベント協力の立場で関わっている。
 ユーフォー社は12年8月期以降、『Fate/Zero』『Fate/stay night』『活撃 刀剣乱舞』『鬼滅の刃』といったテレビ版と劇場版のアニメ作品を立て続けにヒットさせた。近藤被告はこうした作品に関するイベントを「ufotable Cafe」や「マチ★アソビCAFE」など自社運営の飲食店で開催し、そこで関連グッズを販売することでカフェとグッズ双方の売上を伸ばした。その過程で被告を襲ったのが、脱税の誘惑だった。
「弊社で利益が出ているのは、実のところカフェ事業と作品のグッズ販売。現在までアニメ制作を続けて来られたのはこの2つがあったからですが、作品がヒットせずカフェの集客やグッズ販売に見込みが立たなくなると、スタッフの給料や制作にかかる経費も支払えなくなります。そこで何かあった時に運転資金に困らないようにするため、頼りになる現金を少しでも確保しておきたいと思いました」(近藤被告)
 そこで近藤被告が手を染めたのが、前述のカフェなど飲食店の売上除外だった。クレジットカード会社に納める手数料が高額のため、ユーフォー社が経営する飲食店はすべて現金決済。当初は各店舗の従業員がPOSレジスターで売上高を確認できる状態にあり、これを被告または従業員が回収していた。ところがある時点から被告が全店舗のPOSレジにロックをかけたため、従業員は売上高を確認できなくなった。
「夜中に弊社の倉庫に入ったアルバイト従業員が、SNS上に『いま倉庫にいるので、欲しいものがあれば』などと書き込んだりすることが重なった時期がありました。従業員が『ユーフォーテーブルはこんなに儲かっている』などとSNS上に書いたりしたらどうしようと不安になった私は、当時の責任者の従業員にPOSレジの運営会社と連絡を取らせ、レジのデータを削除するよう依頼して、ひとまず閲覧制限をかけてもらいました」(同)
 結局、近藤被告とユーフォー社は、運営する複数の飲食店の売上金の一部を定期的に除外したり、制作したテレビアニメ作品『GOD EATER』の売上の計上時期を翌期に繰り延べたりして、所得を圧縮。15年、17年、18年の3期分の法人所得、合計約4億4100万円を隠し、法人税(地方法人税含む)と消費税(地方消費税含む)合わせて約1億3800万円を脱税した。19年1月半ばに東京国税局課税第2部資料調査第1課と中野税務署が同社の無予告調査に入ると、動転した被告はPOSレジのデータ削除を従業員に電話で指示した。だが数分後には「税務署にそのまま話すので何もしなくていいよ」と伝えたという。
 さらに同年3月には東京国税局査察部がユーフォー社や近藤被告の自宅を強制調査、杉並区の被告の自宅から合計約3億6000万円の現金を発見した。現金は金庫にまとめて保管されていたのではなく、家の中に雑然と置かれていた。子供部屋の物置にあった紙袋に入った6000万円を査察官が見落とす“ガサ漏れ”があり、被告自身が連絡して所在を確認させたという。
 国税局の調査を受けるまでの間、近藤被告は自宅に置いた現金を会社の経費支払いに充てていたほか、自宅の土地購入費(約7800万円)、徳島市に設立したスタジオの建築費(約1億1000万円)、さらには他の取締役が保有していたユーフォー社株の買取費用(約200万円)などに使った。被告は脱税の罪を認め、追徴税額をすべて納付している。
「私と会計担当の妻は報酬を現金で受け取っており、自宅にあった現金には私と妻の正当な報酬も含まれていました。カフェから回収した売上がこれ、私と妻の報酬がこれというような区別もせずに現金のまま置いていたので、1000円札や100円玉がたくさんありました。正当な報酬だけで(自宅の)土地代や建築費を賄えたので、脱税した会社のお金を自分で個人的に使った認識はありません。私は寝ている時以外は仕事をしているか、仕事のことばかり考えています。これといった趣味もなく、贅沢な暮らしをした覚えはありません。脱税したのは会社に何か困ったことが起きた時のために現金を置いておきたかったからです」(同)
 念のため書いておくが、近藤被告とユーフォー社が今回の脱税罪に問われたのは、大ヒットした『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』が制作される以前のことだ。次ページは:作品を制作するたびに赤字に前へ123次へ1/3ページ

ソース元URL:https://news.yahoo.co.jp/articles/4bf37f747c923a32307ec27416095a17150b3b20

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