旧市役所の陶壁、1㎡を切り取り保存へ 費用は306万円 愛知・常滑
市によると、旧庁舎には3~5階に陶壁3面が残されている。いずれも同市出身の画家や陶芸家が制作し、常滑焼の街を代表する作品だが、2022年1月に新庁舎で業務開始以降は、人目に触れることなく、そのままの状態になっている。7月に旧庁舎の取り壊し工事が始まるため、対応を協議していた。
保存方法は、陶壁を1メートル四方程度切り取る方法で、費用は306万円。全体保存も検討したが、費用が6634万円と高額で、新たな保存場所も必要になるため断念した。
伊藤辰矢市長は「費用面から一部保存を決めた。デジタル化して後世に残したい」と話している。
また、切り取った陶壁の保管場所については今後決めるが、市は「瀬戸市は一部を新庁舎に移設しており、参考にしたい」としている。【黒尾透】