【成人式の振袖】買う?母から受け継ぐ?レンタル?選び方と注意ポイントをプロが解説
着物の中でもひときわ晴れやかで着映えがする振袖は、普段着物にあまり縁のないお嬢様でも、二十歳の記念や新成人の式典への出席のためにお召しになることが多く、人生の節目を印象付ける特別な衣装ともいえるでしょう。そのおめでたい振袖姿を画像や映像に残すことで、ご自身はもちろん、ご家族様にとっても生涯にわたる大切な思い出となります。
その振袖選びには、ご購入やレンタルのほか、お母様などご家族のものを譲り受けてお召しになるなどのケースがあると思います。それぞれのケースのポイントをご紹介します。
撮影=桂太(フレイム)
伝統的なものからファッショナブルで現代感覚の振袖まで、幅広い商品があるなか、普段、日常的にお召しになることがない着物だからこそ、日本の染織技術の素晴らしさや、デザインに込められた美意識や意図を感じていただきたいと考えています。
一方で、着物によくある産地や技法による商品の分類(京友禅や東京友禅、絞りなど)にこだわらず、お好きな色やデザイン、またコーディネートを含めた着姿の印象によって選ばれる傾向が増えているようにも感じます。ご購入の際はカタログや着姿の画像をいろいろとご覧になって「振袖姿」のイメージを膨らませられるとよいと思います。
<写真>慶長模様の古典的な雰囲気を白や淡いブルーなどのさわやかな配色で表現した振袖。鮮やかな草花が映えるドレス感覚の装いに紫地の帯が映えます。
着物990,000円 帯968,000円 帯締め30,800円 帯揚げ33,000円 重ね衿8,800円(すべて髙島屋)※価格は税込み、表地価格。
ご購入の際にお客様から、「着る機会が少ないから購入するべきかどうか迷う」という声をお聞きします。
しかしながら、振袖は二十歳や新成人の節目以外にも着用できる機会が意外に多く、昨今では、卒業式での女性の袴姿も浸透しており、そこでの振袖着用もおすすめしています。
また、ご自身の誕生日などの記念日や仲間同士でのお集り等でもお召しいただくのはいかがでしょうか。結婚式の多様化により、かつてほど回数が多くないかも知れませんが、ご親族やお友達の結婚式で振袖姿での列席は喜ばれます。
<写真>着物990,000円 重ね衿8,800円 袴下の帯13,200円 袴47,300円(すべて髙島屋)※価格は税込み、表地価格。※画像の袴は、しつけ糸が付いた状態です。