ハウザー&ワースが香港ギャラリーを路面店に移転。「地域でのつながりを深める」
同ギャラリーは、2018年春にH Queen’s内の15階と16階にそのアジア初のスペースをオープン
。これまでマーク・ブラッドフォード、フィリップ・ガストン、ロニ・ホーン、ゼン・ファンジー、ルイーズ・ブルジョワ、アニー・リーボヴィッツ、ニコラ・パーティ、ラシッド・ジョンソンなどの個展を含む17の展覧会を開催してきた。
現在のビルには、同じくメガギャラリーとして知られる「ペース」と「デイヴィッド・ツヴィルナー」も入居している。毎年、アート・バーゼル香港の開幕前に行われるギャラリーのオープニングのために訪れる人々はビルの入り口に長い列をつくり、しばしば混雑を引き起こすことで知られている。
新しいスペースは、現在のビルから徒歩5分の距離にあり、アイスハウスストリート、ダデルストリート、クイーンズロードセントラルが交差するビルの1階と2階に位置する。スペースの改装は、1996年以来、世界中のハウザー&ワースの空間設計を手がけてきたセルドルフ・アーキテクツのアナベル・セルドルフによるものだ。
同ギャラリーのアジア担当マネージングパートナーであるエレイン・クォックは、新しいスペースは「眺望がよく、路面からのアクセスも可能で、アーティストの優れた展覧会を開催し、香港やアジア、そして海外からのお客様をお迎えするエキサイティングな機会を提供する」としつつ、「ハウザー&ワースにとって、アジアの重要なアートハブにおける新たな一歩を踏み出すことになる」とコメント。
今年のアート・バーゼル香港(~3月25日)の開幕前、Tang Contemporary
Artとタカ・イシイギャラリーは香港に新しいギャラリーやビューイングスペースを開設。また、オークションハウスのフィリップスは、3月18日に新たなアジア本社を香港のヴィジュアル・カルチャー博物館である「M+」の正面にある建物内にオープンさせ、大きなインパクトを与えた。サザビーズとクリスティーズも2024年、香港に新しいアジア本社をオープンすることを予定している。
ますます活気を見せている香港のアートシーンについて、ハウザー&ワースの社長であるマーク・パイヨは、「その観客の洗練さと野心を反映している。コレクターやキュレーターからアーティスト、一般市民まで、この街の情報通で熱心なコミュニティは、アートやアイデアを受け入れている」としつつ、今回の移転は「この地域でのつながりを深めることを楽しみにしている時期でもある」と述べている。