山形・慈恩寺の特別拝観始まる 仏像33体、7月17日まで
寺によると、国重要文化財の本堂が、昨年10月から屋根の全面修理中で拝観区域を制限しているため、普段は開扉していない御堂を公開することにしたという。
33体の仏像の中でも初公開は、釈迦堂内に安置された「傳大士(ふだいし)三尊像」。中国の在俗仏教者で儒教、道教の造詣も深かった傳大士と2人の息子の木像は1710年に地域民から寄進され、寺の経文を収める経蔵で保管していたために、長く未公開だった。他にも写経行事などを除き開扉されない天台大師堂(1746年建立)では、中国での天台宗の実質的な開祖、智者大師像も拝観できる。
慈恩寺責任役員の花山祐尚さんは「宗派をまたいだ学究、信仰の場だった慈恩寺には、国内で珍しい仏像も多い」と話している。
拝観の受け付けは午前9時~午後4時で、拝観料は個人1000円、15人以上の団体900円、小中学生200円。問い合わせは慈恩寺(0237・87・3993)。【熊田明裕】