敏満寺の国史跡、最大級の中世墳丘墓を復元 滋賀で5日説明会
町は1996年度から一帯の調査を進め、全国最大級の中世墓石群であることが判明した。約1300件の石仏や五輪塔も出土し、2005年7月に約1万平方メートルが国史跡指定を受けた。16年度から12年間の整備事業に取り組み、このほど最も大型の墓を復元した。
復元されたのは、南北17メートル、東西8メートルの区画にあった墳丘(南北8メートル、東西2メートル、高さ20~30センチ)で、上部には河原の石灰岩(5~20センチ)を砂泥を使って貼り付けている。蔵骨器(骨つぼ)を埋めたとみられる穴7カ所も表示している。
墳丘墓復元について狭川真一・大阪大谷大教授は「地域有力者の墓地遺跡として評価でき、整備された中世墓の中ではおそらく最古のものであり、最大級の規模だ」とコメントしている。
5日午前11時と午後1時半から、狭川教授による現地説明会がある。定員はともに20人で参加費500円(小中学生200円)。申し込みは町立文化財センター(0749・48・0348)。【伊藤信司】