第38回21世紀国際書展・授賞式 「一生の宝」「これからも精進」 喜びと決意こもごも
授賞式には神奈川県内で活躍する書家らが出席。21世紀国際書会の田中房州会長は「作品は毎年毎年充実しており喜ばしい。この積み重ねが書家としての成長の証(あか)しあり、書道をやる喜びでもある。これからも皆さんの充実した作品を期待したい」とあいさつし、受賞者には賞状や記念品が贈られた。
審査会員を対象にした特別大賞の受賞者は4人。韓国大使館韓国文化院賞の斎藤静秀(せいしゅう)さん(70)は「大きな賞をいただいて驚き、喜んでいる。皆さまのおかげでここまで来られた。多くの方にお褒めの言葉をいただき一生の宝になった」と述べた。中国大使館文化部賞の栗原翠雪(すいせつ)さん(83)は「文字をいろいろな線質で表現しようと、強い線や弾むようなリズムをまぜて書きました。楽しんだ作品で、賞をいただきありがたく思う」と話した。
自由民主党総裁賞の小林瑶風(ようふう)さん(74)は「作品作りでは、構成を作るのにどの字を使うか考えるのが楽しみでもあり難しさでもある。受賞は先生方に指導をいただいたおかげです」と感謝を述べた。最高位の21世紀国際書展グランプリに輝いた友野美豊(びほう)さん(59)は「身に余る賞をいただき光栄です。だんだん墨やすずり、紙にも気を配れるようになってきたが、まだまだ。これからもインプットを続け精進したい」と語った。
また、高校生から25歳までを対象とした特別奨励賞には2人が選ばれた。須佐珠音(たまね)さん(23)は「かながまじる柔らかい作品に初めて挑戦した。今後は先生に手伝ってもらうだけでなく、自分でも考えて創作し、楽しく長く続けたい」と話した。細井枝彩(しさい)さん(21)は「先生のご指導もあり、たくさん書いて最後の一枚で出した作品だった。近いうちに師範をとれるように頑張りたい」と意気込みを語った。
式の最後には、21世紀国際書会の江戸秀虹(しゅうこう)副会長が「今日の賞を胸に抱きながら、次の作品へとさらに挑戦をしてほしい」と激励を送った。