18年前のいじめ記録隠蔽 被害者の父「神戸市教委の再生望む」
報告書や関係者によると、男性は平成17~18年、市立小で複数の同級生から暴行を受けたり、計約50万円を取られたりした。男性側が同級生の保護者を相手取った民事訴訟では、1、2審ともにいじめが認定されたが、訴訟などを通じて市教委は「保護者の意向で被害者から1回しか聞き取りができておらず、十分な調査ができなかった」として、いじめを認めてこなかった。
報告書の提出後、南部委員長は取材に「市教委には同じことを繰り返さないという真摯(しんし)な姿勢で臨んでいただきたい」と述べた。市教委の長田淳教育長は「調査結果を重く受け止め、いじめの事実を認定する」とのコメントを出した。
被害者の父親(60)は報告書について「内容は満点ぐらいで満足している。市教委が、教育者としてふさわしい人材によって再生することを望んでいる」と話した。