「芸術は多くの人々とともに」 第33回世界文化賞授賞式、3年ぶり開催
今回は、世界的に著名な映画監督のヴィム・ヴェンダース氏ら5部門6人が受賞。受賞者総数は170人となった。
式典では、日本美術協会の日枝久会長が、7月に亡くなった国際顧問の安倍晋三元首相の冥福を祈り、「世界の人々の心を癒し、心を一つにする芸術の偉大な力と、芸術家の皆さまに称賛の言葉をささげ、芸術文化の一層の発展と、世界の平和と繁栄に少しでも寄与したい」と挨拶した。
常陸宮殿下のお言葉を同妃殿下が代読された後、受賞者6人に顕彰メダルが授与された。
受賞者を代表し、建築部門の建築家ユニット「SANAA」の妹島(せじま)和世氏と西沢立衛(りゅうえ)氏が「建築だけでなく、ジャンルが違っても芸術というものは、多くの人々のために、そして多くの人々とともに実現されるものなのではないかと思う。社会の中でそういう活動をできることに、本当に感謝を申し上げたい」と謝辞を述べた。
◇
■常陸宮殿下お言葉
国際顧問、そして受賞者の皆様をお迎えし、第33回高松宮殿下記念世界文化賞の授賞式が3年ぶりに開かれますことを大変うれしく思います。
コロナ禍において、人々の心を癒やす芸術の役割が見直されている中で、受賞者の皆様が力強く活躍されていることに敬意を表します。
このたびの受賞をお祝いするとともに、今後一層の研鑽を積まれ、ますます業績を挙げられますことを願って止みません。
(常陸宮妃殿下ご代読)