明治神宮第一鳥居で「くぐり初め」 鎮座100年で建て替え
明治神宮の鳥居は8つあり、JR原宿駅に近い第一鳥居は、台湾ヒノキを使った創建時の姿を唯一残していた。しかし、老朽化と腐食が進んだことから、記念事業の一環として建て替えが決定。台湾材の輸出が禁止され、国内で高さ11メートル、上端に渡す笠木の長さ15・6メートルに及ぶ鳥居に使えるヒノキが見つからなかったことから、明治神宮として初めてスギが用いられた。
鳥居の東側の柱は樹齢280年、西側は同200年の吉野材(奈良県)を使用し、笠木には宇都宮材(栃木県)、足羽材(福井県)などが用いられた。この日は真新しい鳥居を斎主が清め、工事・神宮関係者約40人がくぐり初めを行った。
明治天皇、昭憲皇太后をご祭神とする明治神宮は、大正9年11月1日に鎮座。昭和20年4月の空襲で主要社殿が焼失し、33年に再建された。鎮座百年祭記念事業では、再建から約60年が経過した社殿の屋根の銅板をふき替え、100年近く人目に触れてこなかった内陣御屏風を新調、明治神宮ミュージアムを新設するなど、次の100年を見据えた施策が行われた。