『3回目接種、想定の16%どまり…高齢者の意思確認難航・医療従事者は副反応懸念』への皆さんの反応まとめ
【図表】知っておきたい…オミクロン株の特徴 3回目接種は昨年12月に始まった。政府は、感染力の強い変異株「オミクロン株」の広がりを受け、当初は「原則8か月以上」としていた2回目接種との間隔を1~2か月前倒しするよう自治体に求めている。前倒しは、医療従事者と施設入所の高齢者らから優先的に進められている。 厚労省によると、昨年12月~今年1月末の3回目接種対象者は約1470万人に上り、内訳は医療従事者が約576万人、高齢者が約650万人、64歳以下の現役世代が約244万人。 これに対し、国の「ワクチン接種記録システム(VRS)」の集計では、23日時点で3回目接種を受けた人は全体で約236万人にとどまり、進捗(しんちょく)率は16・1%。都道府県別では、最も進んでいる山口県で進捗率は26・9%、最も低いのは愛媛県で9・8%だった。 首都圏で最も低いのは神奈川県の12・8%で、同県逗子市の担当者は「高齢者施設の入所者には認知症など意思確認ができない人も多い。前倒しは簡単ではない」と明かす。 本人の意思確認が難しい場合、家族への説明や同意が必要になる。接種を前倒しするには、家族との日程調整も前倒しする必要があるが、「多い施設では接種対象者が100人に上り、一人ひとり連絡するには時間がかかる」(市担当者)といった実情がある。 進捗率が12・5%の新潟県は今月から、デイサービスなど通所施設の利用者や職員ら向けの集団接種場所を用意して接種の加速化を目指す取り組みを始めた。県医療調整本部の担当者は「市町村の接種業務を県が代行することで、全体の進捗率を底上げしていきたい」と話している。前へ12次へ1/2ページ