鈴を揺らし、60頭行進 「チャグチャグ馬コ」4年ぶり通常開催
たくさんの鈴が付いた華やかな装束の馬約60頭が、それぞれの背に地元の子供たちを乗せて隊列を組み、滝沢市の鬼越蒼前(おにこしそうぜん)神社を午前9時半ごろスタート。盛岡市の郊外から中心部に入り、盛岡八幡宮でゴールする約14キロを約4時間かけて行進する。
江戸時代、農作業に欠かせなかった馬に感謝する祭事として約200年前に始まって以来、形を変えて続いてきたという。馬が歩く際に揺れる鈴の音が「チャグチャグ」と聞こえて名が付いたとされる。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、2020年と21年は中止となり、昨年は規模を縮小して沿道の観客にマスク着用を求めるなどの感染対策を実施していた。今年は4年ぶりに制限なしでの開催となった。
盛岡は1月に米紙ニューヨーク・タイムズの特集記事「2023年に行くべき52カ所」で世界中の都市の中から2番目に紹介されて注目を集め、春休みやゴールデンウイークは多くの観光客でにぎわった。この日も趣深い馬のパレードを見ようと大勢の見物客らが沿道を埋めた。【山本晋】