クジラが描かれた弥生土器発見、モリが胴体に刺さる様子も
同市によると、土器は弥生時代後期前半(1世紀頃)のもので、高さ60センチ、幅は最大40・4センチ。赤い塗料が付着していることなどから、祭祀で使われたとみられる。
2021年度の調査で発掘され、土器の上部にクジラ1頭の線刻絵画が見つかった。全長8センチ、幅1・3センチで、頭を上に向け、尾びれも表現されている。胴体に突き刺さるように描かれた6本の線は、モリを示していると解釈される。
国内では、長崎県壱岐市の「原の辻遺跡」で1974年、同様にクジラを描いた弥生土器が見つかっている。福岡大の常松幹雄非常勤講師(考古学)は「両地域の交流を示す重要な史料」としている。
今回見つかった土器は、26日~7月17日、糸島市の伊都国歴史博物館で公開される。