CGで大伽藍散策も 宝物殿、改修工事完了 大安寺・落慶式で法要
寺によると、旧建物は完成から60年以上が過ぎ、老朽化が進んでいた。約2億円をかけて工事を実施。費用の一部はクラウドファンディングで募り、全国から約1300万円が集まったという。免震装置の設置や空調の整備、寺について学べるスペースの新設などをした。
落慶式で河野良文貫主は「多くの支援に厚くお礼を申し上げる。天平仏に込められた祈りや願いを感じ取ってもらえる場になればいい」と語った。
大安寺は天平文化が花開いた奈良時代、国家の筆頭寺院として約26万平方メートルの寺域に90あまりのお堂や塔が建つ大寺院だった。
新たな宝物殿では、コンピューターグラフィックス(CG)で復元した大伽藍(がらん)を散策できる映像機器も設置。発掘調査で出土した瓦なども展示する。
一般公開は13日から。拝観料(本堂・宝物殿)は大人600円。大安寺(0742・61・6312)。【塩路佳子】