次世代着物リーダーの着こなし拝見!ヨーロッパで培った感性で着こなす”着物の美”
しおみ・ななえ●「antiques BAGATTO」主宰。実店舗を持たず、展示会やイベントを中心にヨーロッパのアンティークを販売。
『美しいキモノ』2022年夏号より
── 塩見さんは「アンティークスバガット」を主宰され、テーブルウェアを中心に、センス溢れるヨーロッパのアンティークを販売しておられます。
塩見:店舗は構えず、おもにオンラインやイベントで販売しています。母がアンティークジュエリーの店を経営していたので、昔から海外への買い付けに私もよく付いていってました。幼いころ、母とロンドンに2~3年住んだこともあります。大学はフィレンツェへ留学し、結局10年間住みました。
<写真>ギャラリーで開催された、展示販売会の様子
石造りの建物を覆う藤が見事。イギリスの田舎町への買い付け旅の途上で。
── インスタグラムでは、センス溢れる古民家暮らしや、ヨーロッパへの買い付け旅の様子、また素敵な着物姿などがアップされています。お仕事柄、洋の雰囲気のある塩見さんですが、はんなりした着こなしが印象的でした。
塩見:東京では日本舞踊を、足利に移ってからは地唄舞を習っていて、お稽古には着物を着て行きます。当初は母のものやいただきものを交えて着ていましたが、いろいろ着ていくうちに自分の好みがわかってきて。30代半ばころから自分でも求めるようになり、さらに着物が好きになりました。東京・三軒茶屋にある「髙葉屋」さんは、センスが良くて信頼しています。また最近は、元芸妓の方が実店舗を持たずに営業され、インスタで情報発信している「長吉呉服店」さんで誂えることも。偶然インスタで知りましたが、いまならではの営業形態ですよね。
<写真>三軒茶屋「髙葉屋」で誂えた、松を絞りで表した付けさげ。濃く深いグリーンが新鮮。