時代とともに照明を発展させてきた〈アルテミデ〉日本初のショールーム。
デザイン性と新しい素材や技術の両立で、さまざまなアプローチを行ってきた〈アルテミデ〉。なかでも「発表当時、このようなアプローチの製品は市場に存在していませんでした」とベヴィラックァが語るのは、発表から半世紀を超えたリチャード・サッパーのデザインによる《ティチオ》だ。
1972年に発表されたこのデスクランプは、円筒状のベースがなめらかに動くヤジロベエのような2本のアームを支え、その先端に光源を灯す。ベースからシェードまでをコードレス化したデザインと技術は画期的で、指一本で軽やかに動く機能と技術は今も色あせることがない。「長年にわたって愛されてきたこの照明で唯一変わったのは、光源にLEDが選べるようになったことのみ。ほかに何も変える必要がないのです」と、彼女はいう。
それに続くのが、ミケーレ・デ・ルッキとジャンカルロ・ファッシーナがデザインした1986年発表の《トロメオ》だ。軽いアルミスチールのアームに隠された機構はバネの力をワイヤーに伝え、そのテンションでバランスをとる。それまでのアームスタンドにはなかった軽さと華奢なデザインが特徴で、今なお世界的なベストセラーとして売れ続けている。