ありのままの自然に癒される。ニコライ・バーグマンによるフラワーガーデンが箱根に誕生。
和と洋を融合した独自のデザインで20年以上、日本を拠点に活動するニコライ・バーグマン。フラワーボックスのアレンジメントで人気を博し、ファッションブランドのプロダクトやクリエイティブディレクションも数多く手がけている。
「自然のインスピレーションを得られる場所を探していて、8年ほど前にこの場所に出会いました。手付かずの森が残る傾斜地で、箱根外輪山や場所によっては富士山も望める景色がすばらしい。故郷のデンマークには山がないので、日本らしい山の自然が好きなんです」
「花は短いスパンで生きています。もっと長く楽しめるものが自然の中に作れたらと、この地に通っているうちにガーデンを作りたくなりました。フラワーアーティストとして、一番ワクワクするのが日本の大自然。それをみなさんにも感じてもらいたいですね」
約250種類もの植物を何年もかけてこの地で育て、研究したという。寒さだけでなく、630mの標高もあり、なかなか植物が育たない。箱根らしい椿やつげなどを地植えし、主にプランターやフラワアートのインスタレーションでその時々の花を見せていくモバイルガーデンを提案している。
ユニークな生態系を持つこの土地ならではの自然を守ることが、このガーデンの目的だ。敷地内の倒木からカフェテーブルを手作りしたり、園内のクマザサはチップに再利用して通路に敷いたり、南青山のフラワースクールで花の部分をアレンジに使用したアジサイの根を再利用するなど、SDGsの意識も高い。
「私が敬愛してやまない花がアジサイです。ここには7月から11月くらいまで、色を変えながら花をつける海外の品種を植えています。これからの季節、箱根のアジサイとの対比を楽しんでもらえれば」