スティーブ・ジョブズが20年間履いたサンダルが3000万円で落札
ジョブズは、ドイツの靴メーカー「ビルケンシュトック」の茶色のスエード革のサンダルを1970年代から1980年代にかけて履いており、1976年に共同創業者のスティーブ・ウォズニアックと最初のアップルコンピューターの開発に着手した際にもこの靴を履いていた、とジュリアンズ・オークションは述べている。
サンダルの中敷きのコルクと麻のフットベッドには、長年愛用したジョブズの足の跡が残っており、靴底のゴムは大きく摩耗している。
1980年代にカリフォルニア州アルバニーにあるジョブズの自宅を管理していた自然食品のシェフのMark Sheffは、ジョブズについて「ほとんど物に執着せず、持ち物を人に譲ったり捨ててしまうことが多かった」と、2016年にこのサンダルが初めてオークションにかけられる前に述べていた。その際の落札価格はわずか2000ドルだった。
ジョブズが2011年にがんで亡くなって以来、このサンダルはアップルの共同創業者の象徴として知られるようになり、2017年にはドイツのラームスにあるビルケンシュトック本社に飾られたほか、ニューヨークのソーホーにある同社の米国1号店にも展示された。
ジョブズの元恋人のクリスアン・ブレナンは、「サンダルは彼のシンプルな暮らしの一部だった」と、2017年のヴォーグの取材に述べていた。「彼は、人の目をひくためだけに何かをしたり、買ったりすることはなかった。彼は単純にデザインの知性や実用性、そして履き心地に魅了されているだけだった。ビルケンシュトックを履いていればビジネスマンのように感じることはなく、クリエイティブに考える自由があったのです」
このサンダルは、写真家のジャン・ピゴッツィが撮影したサンダルの写真のNFTとのセットでオークションに出品された。
フォーブスは、ジョブズが亡くなった年の2011年に彼の保有資産を70億ドルと試算していた。