名和さん彫刻作品公開 パリ近郊、セーヌ中州
作品の素材はステンレスで「エーテル(平等)」と題された。しずくが落下する様子を視覚化し、万物に作用する重力の法則を通じて平等を表現した。
名和さんは式典で「セーヌの土地を包む空気との調和を目指しながら模索を続けてきた。柔らかなシルバーピンクに輝く色彩は移り変わる空の色や植物の緑、川面に映る夕日の色に美しくなじむことを意図した」と説明した。
パリに隣接するオードセーヌ県が、セガン島の再開発計画の一環として国際コンペを実施。地元議員や芸術関係者で構成する審査委員会が選んだ。名和さんは大阪府生まれで、京都を拠点に活動している。
作品は世界的な建築家、坂茂さんとフランスのジャン・ドガティンヌさんが設計した音楽複合施設「ラ・セーヌ・ミュジカル」の隣に設置され、日本人が手がけた作品が並ぶことになった。