大人流素敵!の見つけ方 季礼文字でご挨拶
私が習う「季礼(きれい)文字」は、日本の美しい「ことの葉」をやわらかな筆文字で綴ります。手書きが珍しくなってしまった昨今、毛筆で書かれているというのはとても印象的。贈り物には、半紙に言葉を書いて掛け紙にすると大層な品物ではなくても心が伝わり、会話もはずみます。
「習い事」と聞くと腰が引けてしまうかもしれませんが、絵手紙でも習字でもない季礼文字。お手本を見ながら気軽に始めることができます。落葉茶、若葉、栗皮茶、花白緑(びゃくろく)など季節感あふれる顔彩を使い、花を活(い)けるように文字を書いていきます。少し慣れてきたら、自分なりに文字を崩したり色使いを工夫したりすると、個性が出てとても楽しくなります。
習い始めて8年ですが、今秋には季節の移ろいを取り入れたカレンダーやオリジナルの葉書を作ってみました。
日々のちょっとしたご挨拶を欠かさないのは大人のたしなみですね。季礼文字で「文字美人」を目指してみませんか。(スタイリスト 石田純子)