名物シラウオ、食文化を守る 青森県、皮膚病続出も
「これはやばいぞ」。隣町の野辺地町に住む男性(57)は昨年10月、腹部にかゆみと腫れが出た。約1週間前、知人宅で小川原湖産のシラウオを躍り食いしていた。「痛がゆい感じ。なんだろう、と思っているうちに腫れが移動し始めた」
病院で患部の切開処置をした結果、医師から顎口虫による皮膚爬行症と告げられた。へそ付近から時計回りに、顎口虫が皮膚の下を移動した痕が今も残る。
男性は「驚いたし、怖いけれど、シラウオの生食文化が衰退してしまうのは嫌だ。機会があればまた食べたい」と語る。小川原湖の周辺地域では、漁師が友人や近所の人にシラウオをお裾分けし、店以外でも生食する機会が多い。