淡路島の恐竜にワクワク 新種恐竜の復元フィギュア 小中学校に贈呈
洲本市教委などによると、16年、市内の白亜紀最末期(約7200万年前)の地層から、恐竜の下あごの一部の化石が見つかった。その後の研究で令和3年、歯の特徴などから新属新種の原始的ハドロサウルスであり、白亜紀最初期(約9500万年前)から恐竜絶滅までの2千万~3千万年の間、生き延びた可能性があると判明した。
学名「ヤマトサウルス・イザナギイ」は、「イザナギノミコト」などが登場する国生み神話ゆかりの淡路島で発見されたことや、ハドロサウルスの起源にもあたることにちなんだ。全長7~8メートルで、体重は4~5トンと考えられるという。
復元フィギュア(長さ約20センチ、高さ約8センチ、幅約2・5センチ)は、洲本市で見つかった恐竜に関心を持ってもらうことと併せ、ふるさとの学習に役立ててもらおうと制作された。
この日、由良小で行われた式典で淡路文化史料館の金田匡史館長が、全校児童約70人を前にヤマトサウルス発見の経緯などについて解説。「生物は時代が変わるごとに進化しますが、ヤマトサウルスはあまり進化していない。ということは、淡路島が恐竜の住みやすい場所だったといえます。ヤマトサウルスを食べる肉食恐竜がいたかもしれない」などと話した。
その後、市教委の岩熊隆之教育次長が、6年の田中心晴さん(11)にケース入りの復元フィギュアを贈呈。続いて、児童を代表して6年の森亮太さん(11)が「フィギュアをみんなで大切にし、今後の学習に役立てていきたいと思います」と感謝の言葉を述べた。
式典後、田中さんはフィギュアを目にして「背中のしま模様がとても格好いい。こんな大きな恐竜が淡路島にいたと思うとワクワクする」と笑顔をみせた。