甲斐荘楠音の回顧展から京都のウォーホル展まで。今週末に見たい展覧会ベスト8
江戸時代後期の京都を代表する陶工にして画家である文人・木米(もくべい、1767~1833)の生涯を追う展覧会「没後190年 木米」がサントリー美術館で始まっている。
木米は30代で中国の陶磁専門書『陶説』に出会い、これを翻刻しつつ本格的に陶業に邁進。50代後半からは、清らかで自由奔放な作風が魅力の絵画作品を精力的に制作した。本展では、当時の文人たちが憧れた木米の個性あふれる屈指の名品を一堂に紹介。木米の陶磁、絵画、交友を通じて、その生涯と木米芸術の全貌に触れられる貴重な機会だ。
会期:2023年2月8日~3月26日
会場:サントリー美術館
住所:東京都港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウン ガレリア 3階
開館時間:10:00~18:00(金土~20:00)※入館は閉館の30分前まで
休館日:火(3月21日~18:00)
料金:一般 1500円 / 大学・高校生 1000円 / 中学生以下無料
異色の日本画家。「甲斐荘楠音の全貌―絵画、演劇、映画を越境する個性」(京都国立近代美術館)
醜さも含めた人間の生々しさを描いた異色の日本画家・甲斐荘楠音(かいのしょう・ただおと、1894~1978)。美術館で二度目となる回顧展「甲斐荘楠音の全貌―絵画、演劇、映画を越境する個性」が、京都国立近代美術館で2月11日に開幕する。
甲斐荘楠音は戦前の日本画壇で高い評価を受けた日本画家。1940年代初頭に映画業界に転身して以降その成果が顧みられることはなかったが、没後の97年に開催された初の回顧展で日本画家としての活動の全貌が
明らかになった。
本展では、日本画家の枠に収まりきらない甲斐荘の「越境性」に焦点が当てるとともに、「女性」に扮し演じた甲斐荘本人の写真など、様々な資料も展示される。
会期:2023年2月11日~4月9日
会場:京都国立近代美術館
住所:京都市左京区岡崎円勝寺26-1
電話番号:075-761-4111
開館時間:10:00~18:00(金~20:00) ※入館は閉館30分前まで
休館日:月
料金:一般 1800円 / 大学生 1100円 / 高校生 600円 / 中学生以下無料
「iichiko design」の源泉に迫る。「イメージの力 河北秀也のiichiko design」(大分県立美術館)
三和酒類株式会社が販売するロングセラー商品「いいちこ」のポスターや広告、CMなど、そのブランドイメージを手がけ、いいちこを全国的に有名な商品へと押し上げたアートディレクター・河北秀也。その展覧会「イメージの力 河北秀也のiichiko
design」が、大分県立美術館で2月11日にスタートする。
本展は、一貫した世界観でデザインの本質を提示してきたiichiko
designの全貌を紹介するとともに、河北秀也のデザイン思考についても掘り下げるもの。いいちこ誕生の地、大分県で開催されるまたとない展覧会にぜひ注目したい。
会期:2023年2月11日~3月29日
会場:大分県立美術館 1階 展示室A
住所:大分県大分市寿町2-1
電話番号:097-533-4500
開館時間:10:00~19:00(金土~20:00) ※入場は閉館の30分前まで
休館日:なし
料金:一般 800円 / 大学・高校生 500円
“包まれた凱旋門”を振り返る。「クリストとジャンヌ=クロード \