2023産経ジュニア書道コンクール 東京都知事賞 高野美心さん「線の強弱、バランスにこだわり」
高野さんは、受賞作「富士の雲海」について「自分の長所である力強さを生かしたいと、この題を選んだ。線の強弱とバランスにはこだわり、特に『海』の一文字は頑張った」と振り返る。
母の彩子(さいこ)さん(41)が「字は一生ものだから」と勧め、小学2年で書道を始めた。新型コロナウイルスの影響で、直接教室に通うことができなくなっても、携帯電話で作品の写真を送り指導を仰いだ。土日に集中して練習し、朝から晩まで一日中書き続ける。「諦めずに何度も挑戦して、うまく書けたときの達成感がうれしい」という。
「結果が出ないこともあるが、練習の過程が大事」と500枚以上練習を重ね、今回の賞を射止めた。「細かいところまで丁寧に指導してくださった鹿島華玖(かきゅう)先生のおかげ」と感謝を述べる。「高校生になったら『かな』に挑戦してみたい」と次なる目標を見据えた。(塩塚夢)