『韓国の圧力に屈するのか!佐渡金山、世界遺産推薦見送り 「韓国側の主張に事実と異なる点」高鳥議員、「日本政府の反論がないのも問題」加藤康子氏』への皆さんの反応ま
【表で見る】「佐渡島の金山」の世界文化遺産登録に向けた動き
「登録実現が重要だ。何が最も効果的かという観点から、引き続き総合的に検討している」
岸田首相の側近、木原誠二官房副長官は21日の記者会見で語った。最終決断に至っていないとの趣旨だが、報道各社は20日以降、「申請見送りへ」と報じている。
韓国側はこれまで、外務省が「強制労働の現場だ」と撤回を求めるとともに、東京五輪を防護服聖火ランナーで揶揄(やゆ)するポスターを製作した市民団体が、佐渡金山を批判するポスターも配布するなど、民間も攻勢を強めてきた。ただ、新潟県が地盤で、自民党の議員連盟「保守団結の会」代表世話人である高鳥修一衆院議員は「韓国側の主張については、一次資料と照らし合わせても事実と異なる点があり、日本政府は事実に基づいた説明をきっちりと行うべきだ」と指摘する。
当時の労働環境についてまとめた資料『佐渡鉱山史』(大平鉱業佐渡鉱業所)などによると、①日本人と朝鮮人労働者はおおむね同一の賃金で、複数回の賞与が支払われた②無料の社宅や寮があり、米やみそやしょうゆの廉価販売があった③勤続3カ月以上で団体生命保険に加入でき、万が一、死亡した場合は保険金が支給された④運動会や映画鑑賞会など、娯楽機会の提供があった―といった待遇が記録されている。強制労働のイメージとは程遠い。
高鳥氏は続ける。
「韓国側の主張に反論もせずに推薦を見送れば、今後の世界遺産登録に向けた活動においても、『韓国側が抗議すれば推薦を取り下げる』という悪しき前例となりかねない。佐渡市や新潟県からエールや申し入れが届いている、2月1日の期限まで、あきらめずに推薦に向けた活動を続けていきたい」
韓国側の動きは、世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産」の登録時をほうふつする。韓国側は官民一体となって、審査時から世界各国を回り長崎市・端島炭坑(通称・軍艦島)を中心に激しいプロパガンダを行った。
一般財団法人「産業遺産国民会議」の加藤康子専務理事は「韓国側は、戦時中の端島炭坑における朝鮮半島出身者の暮らしや労働環境について、事実と異なる主張や、無関係な写真を使った派手な情報発信を世界で行ってきた。韓国国内の番組では軍艦島とナチス・ドイツの収容所を比較する報道まであった。ユネスコやイコモス(国際記念物遺跡会議)関係者など国際社会では、韓国の激しいロビー活動にはうんざりしているが、日本政府から中身についての反論がないことも問題である。反論がなければ、『日本にとって都合の悪い側面があるのではないか』と受け止められかねない。だからこそ、政府が事実に基づいてしっかり反論することが求められている」と指摘する。
岸田首相が会長を務める「宏池会」が政権を担うのは、慰安婦問題の「河野談話」を発表した、あの宮沢喜一政権以来である。
日本人を苦しめ、貶め続けるような政治判断は許されない。