最大の「蛇行剣」を初公開 奈良・富雄丸山古墳
現場で露出していた面の応急処理が終了し、同研究所でエックス線撮影や付着物の化学分析を実施。さやは木製で、剣には漆を伴う装具の跡が残っていた。漆の表面はさらに、水銀が主成分の鉱物「辰砂」を用いた赤色顔料による彩色があった。剣は七カ所ほど曲がっているとみられる。
古墳時代を専門とする同研究所の岡林孝作学芸アドバイザーは「付着していた有機物から剣の状況が明らかになりつつある。(露出していた)上の面よりも下の面の方が残りはいいと考えられ、今後の調査に期待ができる」と話した。