2024年ヴェネチア・ビエンナーレ日本館に毛利悠子が選出。キュレーターはイ・スッキョン
国際交流基金から委嘱された6名の国際展示事業委員会が、国内外の24名の推薦委員からノミネートされた複数の作家の推薦リストをもとに2回にわたる選考会議を開催。1回目の選考会議では5名まで候補者を絞り、各者に展示プランの提出を依頼した。
2回目では、時期的に提出が難しかった1名を除いた4名の展示プランをもとに検討を行い、最終的には大多数の支持で毛利を選定。
作家が選定されたのち、毛利の意向を踏まえてキュレーターにイが指名された。
国際展事業委員会:
片岡真実、建畠晢、野村しのぶ、松本透、南雄介、鷲田めるろ
最終候補作家:
風間サチコ、鴻池朋子、志賀理江子、毛利悠子、百瀬文
*志賀は選考期間がほかの展示の開幕直前と重なり、日本館展示の検討が難しかったため選考を辞退
会見に登壇した建畠は、選考で重視された点として、「作家としてアイデンティティを十分に備えているか、国際的なコンテクストのなかで位置付けられるか、日本館という特殊な展示空間の効果を発揮できるか、プラン通りの展示の実現性」などが考慮されたという。
また毛利に関しては、「植物という生命体とテクノロジーとが一体化された作品などに、エコロジーや生態系といった今日的問題意識」への深い洞察があると評価されたという。