統合後の新名称「東京科学大」 東工大・医科歯科大が発表
両校は昨年10月、大学の統合で合意。理工系分野と医療系分野の融合を狙い「新大学の目指す姿にふさわしい名称」にしたいとして、案を公募していた。昨年11月末からの2週間で6千件以上の提案があり、名称検討ワーキンググループや両校の役員会などでの検討を経て決定した。
新名称について両校は「これからの科学の発展を担い、社会と共に活力ある未来を切り拓いていくという、強い意志を名称に表現した」と強調。統合による国際的地位の向上を視野に入れており、新名称の英語表記「Institute of Science Tokyo」も決め手になったとみられる。
両校は政府が創設した10兆円規模の基金から年間数百億円の支援を受ける「国際卓越研究大学」の認定を目指している。両校とも世界最高水準の教育研究活動が見込まれる「指定国立大」になっており、指定国立大同士の統合は初。
統合当初の授業などはあまり変更せず、移行期間を10年3月まで設定。両大学の特徴を生かした大幅な組織改変を目指している。また、都内に新キャンパスを設置する構想も明かしている。
3年度の国からの運営費交付金は東工大が218億円、東京医科歯科大が138億円で、新大学は北海道大や筑波大と同規模になる。国立大が統合して新たな名称になるのは平成15年に東京商船大と東京水産大が統合した東京海洋大以来となる。