京都の人が、本当は隠しておきたい京都の「おねだん」…多くの人がまったく知らない「意外すぎる京都の実態」
京都では値段が前もって知らされないことも多く、往々にして不思議な「おねだん」設定に出くわす。京都を京都たらしめているゆえんともいえる、京都の 「おねだん」。それを知ることは、京都人の思考や人生観を知ることかもしれない。
自分の家系など気にしたこともなかったのだが、祖父が道満家から大野家に養子にいったという話を聞いて、それさえなければ自分は道満さんだったのか、さてはドイツあたりのドーマンさん(適当)の子孫なのだろうかと興味を持った。
少しリサーチすると、私の家は陰陽師の蘆屋道満の末裔らしいとのこと。道満といえば、安倍晴明との政争に敗れて都落ちした人物で、いわば在野の陰陽師だ。で、私は京都に戻って来た在野の陰陽師の末裔ということで、なんとなくパンクな匂いがして気に入っている。
この話を、以前にどこかに書いたところ、四国の道満さんから連絡をいただいたことがある。曰く、私とその方とは遠い親戚であり、彼は細々と占い師を続けてきたのだが高齢なので跡を継ぐか京都道満家をおこして欲しいとのことだった。
占いや祈禱だけでなくクロレラかなにかの健康食品の販売もしているから収入は安定しているなどと説得されそうになったが、どうしても勇気が持てずお断りした。あのときに決断しておけば、今頃はインチキ占い師として財をなしていたかもしれない。
ともかくも、落ちぶれた公家の末裔とのことで、侍の家系ではないから言うわけでもないが、現代日本において侍に比べて公家は不当に迫害されているのではないかと常々思っている。
昨今、「日本人の魂」云々というフレーズを聞くことが多いが、そこで引き合いに出されるのは必ず「サムライ」であって、「日本人の心 クゲ・スピリット」などは聞いたことがない。野球やフットボールのナショナル・チームも、「サムライ・ジャパン」とか「サムライ・ブルー」などで、「クゲ・ジャパン」とか「クゲ・パープル」、さらにいうと圧倒的多数派なのに「ヒャクショー・ブラウン」などはない。
というわけで、現代日本から抹殺されかかっている絶滅危惧種である公家のおねだん。