【迫力の絶景写真】日常から離れた異空間「大人の洞窟探検」に行こう
「地下水が少しずつ石灰岩層を溶かして空洞をつくります。そして石灰分が沈殿し、多様な鍾乳石を成長させて鍾乳洞となるのです」(日本洞窟学会会長・山田努氏)
観光洞窟からワンステップ進んで、次は「探検」感のあるツアーに参加してみよう。
「入水鍾乳洞」(福島県)の出入り口はひとつだけ。その心細さも探検のうち
「入水鍾乳洞」の全長は900m。普段着のままで歩けるAコース(上写真)から、懐中電灯やろうそくの灯りを頼りに本格的なケイビングができるCコースまで楽しみ方を選ぶことができる。
総延長23700m。日本で一番長い「安家洞」(岩手県)の鍾乳洞
日本最長の安家(あっか)洞。迷路のような鍾乳洞で、入り口から500mまで一般向けに公開されており、その奥は1~8時間のガイドつき探検コースがある。
日本ケイビング連盟会長でもある洞窟探検家・吉田勝次氏は、ケイビング専門のプロガイド集団「CiaO!」を率いる。著書に『素晴らしき洞窟探検の世界』(筑摩書房)などがある吉田氏が、洞窟探検の魅力を以下のように語った。
私が探検している洞窟は時には、決して「楽しい」と思える世界ではない場合があります。尖った岩が突き出ている地面を痛みに耐えて匍匐前進したり、狭い通路に身体をねじ込んだり、目と口だけを水面に出して泥水の中を進んだり。
そんな先で時々、ご褒美のような絶景に出会える。また未踏の空間を人類最初に見ることで、味わったことのない感動もあります。
ただそんなところは「洞窟(が大好きになる)病」にかかってしまった人しか行かないと思います(笑)。
まずおススメしたいのは観光鍾乳洞です。日本の観光地の至る所にあり、照明が設置されていたりして、歩きやすい通路や階段があるので、安全に快適に進めます。
そこで少し物足りなさを感じる方には、照明や階段など人工物が一切無い、手つかずの洞窟を進むガイドつきケイビングツアーがおススメです。よじ登ったり、匍匐前進したり、ドロドロになったり。誰もが子供に返れます。
大人になって忘れてしまった「宝物」を見つける旅に出てみませんか。